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膝の怪我

膝の怪我

膝の外傷は、半月板損傷・靱帯損傷・ジャンパー膝の3つが、多いと思います。また、若い女性では、膝蓋骨(膝の皿)の脱臼も見られます。それぞれについて専門用語は抜きに出来るだけわかりやすく説明します。
1.半月板損傷
 膝の中には、外側と内側に一つずつ半月板というのが存在します。それは、膝のクッションの働きと、安定性を保つ働きがあります。関節というのは、骨と骨が合わさり動くところと今回は理解して下さい。半月板はその関節にはさまるように位置していますが、滑りをよくする軟骨を邪魔しないようにあります。半月板が傷つけてしまうと、その傷ついた半月板が軟骨の間にはさまってしまい、軟骨を傷つけてしまいます。軟骨というのは、関節の滑りをよくします。軟骨が傷つき薄くなってしまうと、痛みの原因になってしまいます。膝に、水がたまることもあります。症状として、膝の痛みの他に、パキパキ音がしたり、ひどくなるとロッキングといって、膝が完全に伸びなくなったり、曲がらなくなったりします。出来るだけはやく専門医の診察を受けましょう。現在は、MRIといった検査でだいぶわかるようになってきました。きれいにうつるMRIであれば、90%見付けることが出来るとまで言われています。手術をするとしたら、関節鏡手術で、膝蓋骨(膝の皿)の下あたりの外側と内側に1cm位の傷が2個つくだけで出来ます。半月板は場所によって、縫合してつくところとつかないところがあります。つかないところであれば、その傷ついたところをとってしまいます。手術後約6週間は運動を避けます。通常は、8~12週でスポーツ復帰になります。(そうしないと水が貯まりやすい膝になってしまうと言われています)

2.靱帯損傷(特に前十字靱帯)
 大きく話をすると膝には靱帯が4つあります。その中で、今回お話しするのが前十字靱帯です。靱帯というのは、関節がしっかり安定化する為にあります。この靱帯は、下腿(すね)が前の方にいかないようにしてくれている靱帯です。この靱帯は、とても大事な靱帯ですが、以外と簡単に切れてしまいます。特にブロックジャンプの着地の際に直ぐ振り向かなければならず無理な体勢で膝を捻ってしまうことが原因です。靱帯が切れてしまったら、膝の中にたくさん出血をしてしまい、膝が大きく腫れ上がってしまいます。そのままにしておくと、膝くずれ・半月板損傷・軟骨損傷を起こしてしまうので、はやく専門医に診てもらって下さい。MRIで診断できますが、関節鏡を行い、靱帯を作る手術が必要になります。靱帯を切らないためには次のような事に気を付ける必要があります。

・ブロックジャンプの着地の際には爪先立ちで着地し、爪先で振り返ること。足の裏全体で着地する癖を付けると振り返るときに膝を捻りやすくなります。

また、アタックでは、バランスを崩して片足で着地したときにも起こります。

3.ジャンパー膝
 ジャンプを繰り返すことにより、膝蓋骨(皿)の上極(上)と下極(下)、脛骨結節(皿の5cm位下にある骨の出ているところ)が炎症を起こして痛みを感じるようになります。ひどくなると膝を曲げるのも辛く、椅子に座っているのも辛いことがあります。ジャンプの回数の最も多い、センタープレーヤーとエースアタッカーに多く、垂直飛びより助走つきジャンプの方がはるかに跳べる人に多いようです(要するに助走付きジャンプの上手な人)。また、選抜チームのメディカルチェックでの感想ですが、脚の幅が広い選手にもなりそうです。これは、一回こじらせるとやっかいでなかなか良くなりません。軽症の時は、大腿四頭筋のストレッチと練習後のクーリングでだいたい良くなっていきます。また、装具もかなり有用で私も治療として処方することが多いです。トレーニングは木バリの体育館、外では芝、土の上でのところがおすすめで、アスファルトの様に固いところは避けて下さい。

4.オスグット病
 成長期の中学生に多いと言われています。機序はジャンパー膝と同じとされています。お皿の下の所の脛骨結節といった所が突出してきてそこに痛みがあります。骨が突出してきても痛みがない事がありますが、レシーブで床にぶつけて小さな骨折が起こって強い痛みが出ることもあります。サポーターや装具を付けることが大事です。治療はジャンパー膝と同様です。




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